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廃棄物のケミカル リサイクル プロセスの例として、ポリウレタン原料であるTDI(トリレンジイソシアネート)製造残渣から亜臨界水で加水分解させて TDA(トルエンジアミン)を回収し、再びTDIの原料として再利用するケミカルリサイクルプラントが1998年に千葉県鹿島で、世界で初めて稼働しました。本技術は、従来焼却処理していた残渣をアルカリ触媒等の添加剤を一切使用せず、 水だけを使用してケミカルルサイクルする非常に環境に優しい技術です。
この技術は、上記Q0の解離定数(イオン積)で説明しているように、亜臨界水のイオン積が大幅に増加し、加水分解反応に好都合な反応場が提供された事により実現しました。右図に示すように、TDAの回収率は、 イオン積と相関関係がある結果となりました。10MPa、250℃、加水比 1.8wt=9mol、滞留時間10~20分の反応条件で、7,200 ton残渣/年の処理が実現しました。
同様に、2001年に韓国Namhae Chemical社で尿素からメラニン合成する際の残渣水中のアミド結合物(尿素、Ammeline、Ammelide、Biuret)をアンモニアに加水分解し、 尿素製造プロセスにリサイクルする3.4ton/日プラントが稼働しました。
また、ナイロン6製造工程から発生する蒸留残渣を18MPa、330℃、滞留時間20分、加水比2wtで加水分解すると、εカプロラクタムが80%以上の収率で回収される事が他社で確認されています。

以下の物質群にも加水分解によるケミカルリサイクルの適用が可能と考えられます。

化学結合 ケミカルリサイクル適用可能な物質例

エーテル結合

 [ -O- ]
樹脂 ポリアセタール、変性ポリフェニレン、ケイ素樹脂 他
化学品 エピクロヒドリン、ペンタエリスリトール、酸化プロピレン、ビスフェノールA 他
その他 セルロース、キチン、キトサン 他

エステル結合

 [COO-]
樹脂 ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、ポリカーボネイト、ポリブチレンテレフタレート、アルキド樹脂 他
化学品 ジメチルテレフタレート、フレフタル酸、フタル酸ジブチル 他
アミド結合
[ -NH-C- ]
   ||
   O
樹脂 ナイロン6、ナイロン66、尿素樹脂 他
化学品 TDI、MDI、カプロラクタム、メラニン合成残渣(尿素、Biuret、Ammeline、Ammelide) 他
その他 絹 他

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